今回ご紹介するのは、「ローボール・テクニック」と言う手法です。
ローボール・テクニックは心理学の一貫性をついた便利な手法ですが、悪用もできる為
取り扱い注意のテクニックとなります。
使用の際は注意してくださいね!
ローボール・テクニックとは
ローボール・テクニックとは、比較的受けやすい条件を始めに提示して、受け入れた所からスタートします。
簡単な条件を受け入れた後に、隠していた悪い条件を突きつける事によって
相手が断りずらい状況を生む心理的テクニックです。
ローボール・テクニックと言う名前の由来は「相手が受け取りやすい低いボールを投げる」
所からきていると言われています。
興味がある方は、アリゾナ州大学のロバート・チャルディーニ名誉教授が63人の
学生に行った実験を見て頂ければと思います。
体験談
例えば、あなたが少し苦手な上司に「みんな飯いこう」と誘われるとします。
断る理由が無ければ、承諾する場合もあるでしょう。
そこから効果が発揮します。
その後、「みんな都合悪いみたいで2人でいこう」と言われたら一度承諾した為、断りづらいですよね?
この断りづらい状況を作る事が、ローボール・テクニックと言われます。
なぜこのような断りづらい結果になるのか
ローボール・テクニックが通用する要因として、人には「一貫性の原理」があります。
一貫性の原理とは、一度決めた事や言動行動を一貫させたいと感じる心理現象です。
その為、一度承諾すると一貫性の原理が発動し断りづらくなってしまうのです。
日常では、「ドラマやアニメを見てて、途中で飽きたけど結局最後まで見てしまった」と
言う経験はないでしょうか?
一度見ると決めたから途中で面白くなかったとしても
最後まで貫き通してしまったんです。
使用例
あなたは、PCが欲しいとします。
電気屋さんで見つけたPCを購入しようと決意し店員さんに話すと、
「すみません。只今在庫切れで、似た商品ならすぐ用意できます」と言われ、
見つけたPCより少し高かったが購入してしまった。
あなたは「無料の会員サイトに入会すると格安でサービス利用できる」と
言われ会員サイトに登録しました。だけれど、入会後「格安でサービスを受ける場合は
有料プランに入会する必要があります」と言われ断れず入会してしまった。
このように、結構グレーなゾーンでも使用できてしまいます。
詐欺などで使われる手法なので、あまり悪用は厳禁ですよ!
まとめ
以上が、ローボール・テクニックの紹介でした。
日常うまく利用すると断りづらい頼み事を頼みやすくなりますが、
あまり乱用すると嫌われてしまいますのでご注意を!